2024年第11期

国家知的財産権の強国建設に関する部門間の合同会議辦公室が《知的財産強国建設発展報告(2024 年)》を発行

  • 中国知的財産権の最新動向
    • 《知的財産強国建設発展報告(2024 年)》
    •  北京知識産権法院が 10 年の審判作業白書を発行
    • 《専利の授権・権利確認の裁判例分析(2014-2024)》
    • 《標準必須特許の反独占ガイドライン》の解読

〔 中国語の知財情報 〕(記事 URL 情報)

〔 弁 法 〕

  • 《商標侵害案件の違法経営額の計算弁法》

〔 報 告 〕

  • 《中国専利密集型産業就業モニタリング報告》
  • 《2024 年全国知的財産サービス業の統計調査報告》

〔 紛 争 〕

  • LG 化学が RONBAY(容白化技)に宣戦
  • BYD の電池充電特許が無効審判請求を受ける
  • CATL VS LG Energy 欧州で一触即発?
  • CALB VS CATL 10 億元訴訟 CATL が無効審判請求
  • COSMX の公告:ATL への 1016 万元の賠償判決、上訴
  • 科学創板 IPO 史上で最も規格外の専利紛争
  • Lenovo VS ZTE 英国特許紛争が業界に熱い議論
  • XPENG 自動車が欧州でネック特許の権利行使を受けた
  • 電連技術公司が村田製作所社からの特許訴訟の結果
  • Apple に 100 億元賠償を求めた小 i ロボット案件、再開廷

 

  •  銀龍コラム及び代理実務

 中国における電話インタビュー実務について

〔 別 紙 〕

中国特許照会システムのご利用基本ガイド Ver.3.1

 (存続期間の補償関連の内容を追加)

 

  •  Dragon IP

 

 

 

◇ 11/14(木) 19:15~(日本時間)

お気軽にご参加ください! ご参加をお待ちしております。

Teams Link:ゼミに参加するにはここをクリック

Archive: http://www.dragonip.co.jp/sub31(seminar).html

 アジアの企業知的財産エリート 40 人アワード ‐ 応募受付中

http://www.iprdaily.com/article/index/18215.html

(中国の主要な知財メディアの IPRdaily さん)

中国知的財産権の最新動向

国家知的財産権の強国建設に関する部門間の合同会議辦公室が《知的財産強国建設発展報告(2024 年)》を発行

党中央、国務院の知的財産強国建設に関する重大な配置を実現するために、《知的財産強国建設要綱(2021-2035 年)》及び《“十四五”国家知的財産保護及び運用の計画》を深く実施し、国家知的財産権の強国建設に関する部門間の合同会議辦公室が関連部門と共に《知的財産強国建設発展報告(2024 年)》(以下《報告》と略称する)の作成を完成した。

《報告》では、中国の知的財産強国建設の発展目標の全体的な進捗状況及び知的財産強国建設の達成された成果をまとめ、国家及び地方の2つのレベルから知的財産強国建設の発展状況を評価し、知的財産強国建設の直面する状況を分析し、且つ知的財産強国建設の発展を展望している。

《報告》によれば、2024 年に、知的財産強国の建設指数が着実に向上し、125.5 点に達し、前年より 4.5%増加した。

(出所:国家知識産権局 https://www.cnipa.gov.cn/art/2024/10/30/art_53_195745.html)

(全文:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/MvYBosYI9lRDtFJKQy4jPA)

最高人民法院 : 北京知識産権法院が 10 年の審判作業白書を発行

11 月 6 日、北京知識産権法院が記者会見を開催し、《北京知識産権法院十年審判作業白書(2014-2024)》(中英語版)を発行したことを発表した。

この白書は、2014 年 11 月から 2024 年 10 月までに北京知識産権法院が 201984 件の案件を受理し、195506 件の審理を終了し、特許、商標、著作権、不正競争及び独占などの知的財産全分野をカバーしており、283 件の案件について各タイプ、各レベルの案件賞又は入選案件シリーズを評価し、75 件の案件が最高人民法院により各種の知的財産保護の典型的な案件として評価されたことを示している。

建院 10 年、北京知識産権法院は、イノベーション駆動発展戦略の実施に積極的にサービスし、審判メカニズムのイノベーション的強度を向上させている。裁判リソース配置を最適化することにより、全院 17%の審判リソースを用いて 46%を超える相対的に容易な案件を効率的に審査することを実現している。知的財産紛争の多元化解決メカニズムの建設を大幅に推進することにより、大量案件の実質的な解決を効果的に推進している。専門知識背景を有する人民陪審員が参加する技術類案件の合議庭、イノベーション的な保護専門家委員会の起動等の方式を吸収することにより、多階層の技術的事実の確認メカニズムを形成している。全プロセス電子化及び e-ボリュームアーカイブ改革を探索することにより、オンライン立案率が 91.7%に達し、e-delivery カバー率が北京の法院の最上位に位置することを実現している。

知的財産権の司法保護の“国際優先地”として、北京知識産権法院は法令に従って平等に保護する原則を厳守し、36201 件の外国知的財産案件を適切に処理し、当事者は世界中の五大陸 100 以上の国及び地域に分布し、外国案件は 17.92%を占めている。渉外送達の新しいメカニズムを探索して構築し、《渉外案件の主体資格証明文書取扱参考文献》を発行した。国際交流協力を強化し、中国国際サービス貿易取引会、中関村フォーラム等の国際会議活動に参加し、世界的な知的財産管理に中国司法の知能が貢献している。

該院はさらに重大な問題と複雑な案件会議を行い、専門裁判官審理グループ及び専門研究グループを構築し、審判専門シフトを成立させ、国内外の知的財産専門訓練及び専門フォーラム等の複数種の形式に参加することにより、専門人材発見育成メカニズムを構築し、サービス国のイノベーション駆動発展戦略の実施に有力な人材サ

ポートを提供している。現在、該院には、1 名の“全国審判サービス専門家”、8 名の“北京市審判サービス専門家”、2 名の“首都青年法学者”がおり、3 名が“全国法院の案件対応模範”の称号を取得し、2 名が“北京法院の案件対応模範”の称号を取得している。

(出所:国家知識産権局戦略ネット http://www.nipso.cn/onewsn.asp?id=55772)

(全文:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/qhBPsVGI39YjdZEEw9AP3w?poc_t)

10 年間の専門裁判にフォーカス 《専利の授権・権利確認の裁判の案例分析(2014-2024)》発行

北京知識産権法院の審理委員会、審判第一庭の庭長、三級高級裁判官の周麗婷氏が《専利の授権・権利確認の裁判の案例分析(2014-2024)》を発行した(注:「専利の授権の裁判」は拒絶維持審決に対する行政訴訟を指し、「専利の権利確認の裁判」は無効審判の審決に対する行政訴訟を指す)。

周麗婷氏の紹介によれば、全国範囲内の専利の授権・権利確認の行政案件の専属管轄法院として、設立後の 10年間に北京知識産権法院が受理した専利の授権・権利確認の案件の特徴は、以下の3つです。

① 案件数全体が着実に上昇する傾向を示している 

2024 年 9 月までに、専利の授権・権利確認の行政案件 14345 件を受理し、年平均で 5.65%増加している。そのうち、発明専利の権利確認の行政案件の比率が最も高く、発明専利の市場主体にとっての重要度を反映し、高価格専利の高品質発展における重要な価値も反映している。

② 約3割の案件が、新技術・新産業に関する 

特に、新世代の情報技術、ハイエンド装置製造産業が最も多く、関連する新興産業の積極的な専利配置を反映し、技術イノベーションによって産業競争力を向上させる傾向を反映している。

③ 2割以上の案件が、外国主体に関する 

当事者は、世界中の 5 大陸の 100 を超える国および地域に広がっている。外国主体は中国で専利を積極的に出願し、専利出願を行っており、中国市場の全世界の企業に対する吸引力を反映し、中国の知的財産保護レベル及び保護強度の継続的な強化も反映している。

今回発行された《案例分析》では、58 件の授権・権利確認の典型的な事例を精選し、指導価値を有する 20 の案例分析を抽出している。

そのうち“半導体デバイス構造を製造する方法案件”、“電磁選針器コイル鉄芯構造案件”、“SGLT2 阻害剤を製造する方法案件”、“発酵乳の製造方法案件”等の典型的な事例を含み、技術的特徴の決定、全体的な発明概念、請求項の解釈、機能的限定特徴、記載範囲を超える補正等の角度から説明している。

そして、以下の原則を体現している。すなわち、発明創造の技術貢献を十分に尊重し、かつ科学的に評価し、専利制度がイノベーション・創造を奨励するという機能を発揮し、専利出願内容と専利権保護範囲を正確に解釈し、確定し、専利保護範囲と技術貢献を整合し、イノベーションの奨励と公共利益を平衡させ、出願人を効果的

に誘導して専利出願書類の作成品質を向上させ、専利権の保護と運用に堅実な基礎を築くこと。

(出所:中国法院ネット https://baijiahao.baidu.com/s?id=1813214894750785200&wf)

《標準必須特許の反独占ガイドライン》の解読 : 発展と規範を十分に体現し且つ再現する

市場監督管理総局は、11 月 8 日、《標準必須特許反独占ガイドライン》を発行した。

“標準必須特許”とは何?ガイドラインの発行にはどのような意義がある?ガイドラインはどのような効果を発揮する?のだろうか。

記者は、市場監督管理総局の関連司局の責任者および関連の専門家にインタビューした。

デジタル経済時代において、技術標準化は、製品間の相互接続性を改善し、国内取引を促進し、経済発展を推進するために重要な役割を果たし、技術標準に含まれる必須かつ置換不可能な特許は、標準必須特許と呼ばれる。

上海交通大学の競争法律・政策研究センター教授である王先林氏は、次のように述べた。

標準必須特許の実施許可は情報通信産業、車両産業、家電産業などの多くの産業のイノベーション発展に関係し、標準必須特許権者、標準実行者などの多くの主体の利害バランスに関係するので、世界中の主要知的財産強国と関連国際機関の広範な注目を集めている。規格の制定及び実施に関わる様々な利益のバランスを取り、調和させるために、国際標準化機構、地域規格機構、及びいくつかの先進国の規格機構は、対応する規格及び特許ポリシーを設定している。

清華大学の法学院教授である崔国斌氏は、次のように述べた。

万物の相互接続及び人工知能時代に入り、各業界はいずれもネットワーク化を開始し、無線通信分野の特許権者も産業チェーンの上流および下流に対して権利を主張することができる。例えば、4G および 5G 通信規格の特許権者は、自動車端末に権利主張をし始めている。近い将来、特許ライセンスの要求は、ネットワーク家電、オフィス機器等の製品の製造者にも出される可能性が高い。これは、標準必須特許ライセンス供与紛争がますます多くの産業で発生することを意味する。

市場監督管理総局の関連司局の責任者は、次のように述べた。

市場監督管理総局は、無線通信、オーディオビデオ等の重点領域の標準必須特許の問題に対して、一連の座談会及び調査を展開し、標準必須特許の権利者及び標準の実施者の訴求を重点的に聞き取り、重点産業における標準必須特許の発展の最新状況を全面的に理解し、存在する重点、難点の問題を深く分析し、開発作業を指導するために実践の基礎を突き固めている。

積極的に標準必須特許分野のマーケット競争における難点・焦点の問題に応答し、成熟理論研究成果を転化運用し、従来の実践経験を参考にした上で、マーケット化・法治化・国際化の基本的方向を堅持し、産業発展、技術イノベーションとマーケット競争規律を正確に把握し、当該分野に反独占法の基本的枠組みを適用することを明確にし、関連認定規則と考慮要素を細分化し、事前・事中の予防と事後の懲罰とを互いに組み合わせることを重視し、反独占の監視・管理・執法の規範とガイドの役割を十分に発揮する。

標準必須特許権の問題は、産業の多くの利害関係者に係り、標準必須特許権者と標準実施者との間の利害関係者関係をよりよく両立させるように指導し、両方の発展ニーズを十分に考慮し、制度ルール設計において、現在の両立を堅持し、反独占法の規定及び公平で合理的な差別のない原則に基づき、当事者の行動、私権及び公共性保護の境界を合理的に明確にし、各類の事業者が競争に公平に参加するために制度保障を提供することに力を入れる。一方では、知的財産の保護を強調し、標準必須特許権者が合理的なイノベーション収益を得ることを維持し、他方では、権利行使が正当な範囲内にあるべきであることを強調し、標準必須特許の実施独占行為を効果的に規制して、標準必須特許の実施者のイノベーション的活躍及び動機を十分に刺激する。

ガイドラインは、大局観と全チェーン監督理念を堅持し、標準必須特許分野の反独占の監視・管理・執法の事前・事中・事後の規則を明確にし、専門の章を設けて情報開示、ライセンスの承諾および善意の交渉など経営者が良好な行為実践をすることを奨励し、不公平高価などの高リスク競争行為規制を強化し、かつ「自発的な報告」、「注意の喚起」、「話し合いによる解決」などの事前・事中における監督手段を規定し、標準必須特許分野における反独占の監督方式のイノベーションを推進する。

 

華東政法大学の法学院の助理教授である寧度氏は、次のように述べた。

標準制定組織、特許連合経営の管理又は運営の主体、標準必須特許権者、標準実施者等の複数種類の行動主体に対する事前・事中の監督を強化し、標準必須特許分野の反独占リスクを防止することは、公正競争のマーケット秩序を維持し、ハイテク業界のイノベーション発展を促進し、全面的な科学的監督システムを構築することに有利である。

武漢大学の知的財産・競争法研究所の教授であるは寧立志氏は、次のように述べた。ガイドラインの登場は、知的財産の厳密な保護とともに公共利益を十分に保障するという我が国の決心を明らかにしており、関連企業のイノベーション的な活動にさらに確実な予期を提供するものである。

(出所:北京日報顧客端末 https://baijiahao.baidu.com/s?id=1815151668115017144&wf)

(全文:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/Gego9JuHUGooa2vpKukU1w)

【 《標準必須特許の反独占ガイドライン》の関連記事 】

  • 中国 SEP 反独占ガイドラインが登場 何社かは歓迎し、何社かは憂いている(専利特許観察)

 https://mp.weixin.qq.com/s/889G-2NeO3nWIkgOfkyJqg

 

〔 中国語の知財情報 〕

〔 弁法 〕

国家市場監督総局 《商標侵害案件の違法経営額の計算弁法》を発行 

(出所:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/Z8zNFUZjfGqBzL22r2GNsQ)

〔 報告 〕

《中国専利密集型産業就業モニタリング報告》 2022 年の中国特許の密集型産業統計者は合計 4917 万人 

(出所:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/xWWB75sftN4_mhf63OebnA)

《2024 年全国知的財産サービス業の統計調査報告》 

(出所:知産交流学習 https://mp.weixin.qq.com/s/E-zUZCs5ti95crJ1LT-5gg)

〔 紛争 〕

LG 化学が RONBAY(容白化技)に宣戦、中韓バッテリー専利の争いの熱が高まる

(出所:IPRdaily https://mp.weixin.qq.com/s/2QQZ5yKPG-aUlgU6KoWpfg)

BYD の電池充電特許が無効審判請求のチャレンジを受ける 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/kb0XuEBsX2kKKJa3hOBxOg)

CATL(寧德時代)と LG Energy Solution(LG 新能源)が互いにミュンヘンで増兵、欧州専利大戦が一触即発? 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/MHm1Xzh8FbVnvNRPF8kb7Q)

CALB(中創新航)の CATL(寧德時代)に対する総額 10 億元の訴訟の1件目の特許に対して CATL が無効審判請求 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/sO7qohDA8bwuWi4SKnr6Jg)

 

COSMX(珠海冠宇)による特許訴訟に関する 11/5 の公告:ATL への 1016 万元の賠償判決を受け、上訴する 

(出所:風論 IP 視野 https://x.gd/aP3sM)

科学創板 IPO 史上で最も規格外の専利紛争、30 件の専利が無効審判請求を受け、その結果に唖然 

(出所:IPRdaily https://mp.weixin.qq.com/s/UMbUW2_49aTbCgxLgf1QtQ)

Lenovo VS ZTE(中興):英国の特許紛争が業界に熱い議論を巻き起こす 

(出所:IPRlearn https://mp.weixin.qq.com/s/-zmeQIya4554ym6rwGd5Nw)

中国の XPENG(小鵬)自動車がネック特許の権利行使を受けた、欧中の鉄鋼巨頭の力比べの犠牲品になった 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/UK6w1hONSf2iRqThQ3kU4A)

終審が決着をみる! 電連技術股份有限公司が日本の村田製作所社から受けた特許訴訟の結果を掲載 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/ryM6rgseTtEZ9NN4NJ5A_Q)

18 か月のときを経て、Apple に対して 100 億元の賠償を求めた小 i ロボット案件、再び開廷 

(出所:企業専利観察 https://mp.weixin.qq.com/s/WnTpnsxqI8cT4n_VMxbaBg)

 

 

銀龍コラム及び代理実務 

 中国における電話インタビュー実務について 

1. 電話インタビューの時期 

数年前まで、電話インタビューは、出願人がオフィスアクションに応答した後に、該当応答案に対して形式的な不備があった場合にのみに行われている。

しかしながら、2018 年頃から、CNIPA から審査周期の短縮及び品質向上の政策の影響により、電話インタビューの発生時期が前向きになっている傾向がある。

具体的には、実体審査に入ってから第一回のオフィスアクションが発行する前の時期にも、電話インタビューがよく行われている。すなわち、CNIPA が授権される気配のある案件に対しても、技術的に分からないところがある案件に対しても、オフィスアクションの発行前に案件相談が先に行われている。

2. 電話インタビューの原因 

上述のように、今まで、電話インタビューが行われる一番の原因は、出願人が提出した応答案に対して何らかの不備が残っていることにある。

また、審査官の検索結果、適切な引用文献が検索できず、新規性及び進歩性には特に問題ない前提において、出願書類に形式的な不備が存在する際に、電話インタビューが行われることがある。

また、審査官の判断により、新規性及び進歩性の不備は存在するが、審査期限が迫ってきた際にも電話インタビューが行われることがある。

さらに、例えば、既に第三回のオフィスアクションまで発行したのに、登録査定や拒絶査定が発行できず、審査を続けなければならないが、第四回のオフィスアクションまでは発行するのに審査周期などのプレッシャーがかかることもあるので、その場合にも電話インタビューが行われることがある。

最後に、担当審査官からは登録させる方向だったが、CNIPA 内部の品質検査に何らかの不備が見つけられた場合にも電話インタビューが行われることがある。

3. 電話インタビューの内容 

オフィスアクション発行前の段階又はオフィスアクション応答後の段階のいずれにおいても、電話インタビューの最も多い内容は、出願書類又はオフィスアクションの応答書類に何らかの形式的な不備に対するものとなる。

なお、中国特許審査において、他国、特に日本や欧州、アメリカなどの審査結果を参考する傾向がある。これを前提として、オフィスアクション発行前の段階又は補正せずにオフィスアクションに応答した場合には、電話インタビュー時に、他国の審査結果に基づいて、補正することが求められる。

別のパータンとしては、出願人が補正せずにオフィスアクションに応答した場合、特にオフィスアクションに新規性及び進歩性を指摘してない従属クレームがあった場合、電話インタビュー時に、該当従属クレームをメインクレームにアップすることが求められる。

また、応答を求めず、審査官が技術内容が把握できないという原因で、電話インタビューが行われることもある。このパータンは、特にオフィスアクションの発行前によく行われているが、オフィスアクション応答後にも珍しくない。

最後に、珍しいパターンにはなるが、担当審査官から一気に同じ出願人の同類の複数件に対して、それぞれに他国の審査結果に基づいて補正することが求められる。特に、複数分割してそれぞれ登録された案件によくあるパターンである。

4. 電話インタビューの対応 

極一部は応答無し且つ口頭的な技術解釈で済むが、大半の電話インタビューは、審査官の意見を受け取り、それに従って応答することになる。

一方、審査官の意見を受け取らず、そのまま応答せず、審査官に意見通知書を発行させることを要求することもある。この際には、審査官からの提案が実際の製品をカバーできないことが原因となり、或いは、審査官の提案がライバル会社の製品をカバーできないことが原因となる。ここでご注意して頂きたいのは、審査官の意見を受け取らない場合、保護したい範囲に対して審査官と相談することができる。

また、電話インタビューは包袋請求などにも一切記載されてないので、今後の権利行使などを考慮して、正式な拒絶理由を求める出願人は、応答せずに拒絶理由を待つことにする。

5. 電話インタビューの結果 

審査官の意見を受け取り、それに従って応答した場合、ほぼ全件がそのまま登録できますが、近年は CNIPA 内の品質検査が厳しくなった原因か、電話インタビュー後に再び進歩性の拒絶理由が発行されるケースが現れている。

極少ないケースにおいては、出願人の応答と審査官の期限に時差が生じ、出願人が電話インタビューに応答したのにも関わらず、同じ内容の拒絶理由がほぼ同時に発行される。この場合には、拒絶理由には応答しないわけでもないので、再び電話インタビューと同じ内容で正式に応答するしかない。

6. 電話インタビューの留意点 

「最高人民法院による専利権侵害をめぐる紛争案件の審理における法律適用の若干問題に関する解釈(二)」の第 13 条には、以下の記載がある。

「専利権付与・権利確認プロセスにおいて専利出願人、専利権者による特許請求の範囲、明細書及び添付図面に対する限縮の補正又は陳述が明確に拒絶されたことを権利者が証明する場合、人民法院は、当該補正又は陳述が技術法案の放棄をもたらさないことを認定しなければならない。」

つまり、審査官に明確に拒絶された補正や意見陳述には、「禁反言の原則」が適用されない。

そのため、もし審査官の電話インタビューでの提案が権利行使時に「禁反言の原則」に適用される可能性がある場合には、電話インタビューに応答せずに審査官に正式な拒絶理由の発行を要求したほうが好ましい。

一方、製品観点から、例えば、欧州ではライバル会社の製品などを考えて、より狭い範囲に限定しても特に問題ないと判断して登録させたが、中国審査官にその欧州登録クレームに基づいて補正することを要求された場合、中国の製品とは合致しないケースがあるので、要注意である。

このような状況を鑑み、中国で電話インタビューを対応する際に、中国ライバル会社の製品のみを考慮して権利範囲を狭く限定した場合、その後の他国の登録にも影響を与える可能性がある。

そのため、中国で電話インタビューを対応する際にも各国の事情を総合的に考慮して対応したほうが好ましい。

以上

中国語読解ゼミ

◇毎月 第 2 木曜日 日本時間 19 時 15 分~20 時 30 分

今月のゼミ:

11/14(木)19:15~(日本時間)

 ゼミの Teams Link :ゼミに参加するにはここをクリック

 お気軽にご参加ください。

 

何かご質問などがございましたら、ご遠慮なくお知らせください。

ご意見、ご要望、ご質問などがございましたら、忌憚なくご連絡をいただければ幸いです。

 

担当:任向然、王春楠

電話番号:0086-10-82252547 FAX 番号:0086-10-82250563 Email: jpdepartment@dragonip.com